
1.ゲシュタルト療法(ゲシュタルトセラピー)とは
――心の治療技術と自己を高める技術 ――
心の治療技術
ゲシュタルト療法は、精神神経科の専門医の領域と心理カウンセリングの領域のいわば中間に位置するもので、治療(セラピー)の領域にかなり踏み込んだ療法です。こころに問題を抱える人たちの中には、専門医にかかるほど重症ではない人、あるいは、敷居が高いので敬遠してしまうという人たちが非常に多くいます。また、心理カウンセリングでは対応できない、あるいは長く時間がかかりすぎるため、どこからもサポートを受けることができず悩んでいる人たちが多くいます。ゲシュタルト心理療法は、このような人びとをサポートし、ケアする最良の方法を提供します。
自己を高める技術
ゲシュタルトセラピーの目的は、その人格の持続的な成長成熟ですから、いわゆる心の病気の治療だけを行なうものではありません。
ゲシュタルト心理療法は、セラピーと教育・成長の間に明確な線を引いていません。グループ・ワークショップが、セラピーであり、セラピストの教育であり、健康な人には、より豊かな人格成長のために役に立つトレーニングになります。基本的な技法を習得した後は、多くは自分自身でエクササイズすることができます。この意味で、ゲシュタルト心理療法は、心理療法にとどまらず自己啓発の分野に幅広く適用できます。人の心の成長を促す方法として、今後に大きな期待が寄せられています。
ゲシュタルト心理療法は、ドイツ出身で後にアメリカで活躍した精神分析医のフレデリック・パ−ルズ(Frederic S Pears1893〜1970)によって開発され、広められた心理療法です。
パールズは、精神分析の系f譜の中では、最初は正統なフロイド派精神分析医でしたが、後にカレン・ホーナイ(人間的成長の精神分析)、W.ライヒ(性格分析)、0.ランク(意志療法)等の影響を受け、ネオ・フロイデイスムの立場を取るようになりました。ネオ・フロイデイスムの精神分析家達の多くがそうであったように、哲学的には当時の思潮であった現象学や実存哲学の影響を受けています。そして、この療法にはゲシュタルトという名称が冠せられている通り、ゲシュタルト心理学の基礎理論を臨床的に応用した療法でもあります。
ゲシュタルトという青葉は、ドイツ語でr全体のかたち」「全体性」という意味です。多くの人々は、自分自身のほんの一部分しか認識できず、自己の全体性というものを知らないでいます。そしてそれが自分のすべてであると思い込んでいるので、自分自身の違った側面に気がつかなかったり、それを認めようとしないものです。このようなこころの分裂が、神経症につながっていきます。ゲシュタルト療法は、人格が統合性を持つようになることを援助することにあります。
ゲシュタルト心理療法の基盤となっている考え方は、自己責任の思想です。人は意識するとしないに関わらず、自分白身と他者を含めた周囲の世界を、意味づけ価値づける主体です。これは責任という青葉に言い換えることができます。心理的な悩みは、それを作りだした自己の責任に他なりません。ですから、神経症はその症状を作りだすことによって、他者に依存することによる支配を意図していると考えます。したがって、自らの主体的な責任においてでなければ依存の状況は改善できず、こころの健康を取りもどすことができないと考えます。
また、ゲシュタルト心理療法は「今、ここ」の体験を基本原理としています。神経症的状態は「今、ここ」から過去や未来に逃避して、自己と他者の認識が空想的、回避的になることです。だから、「今、ここ」での体験から自己に気づくプロセスを徹底してサポートします。たとえば・夫婦関係が問題である場合、その話を過去や未来の話ではなく、今、ここでそれがあたかも展開しているように、クライアント自身で現在形にして役割演技をさせます。具体的には、空席の椅子(エンプティ・チェア)という技術を用いて、クライアントに夫と妻の両方の役を演じさせるることにより、自分自身の「気づき」を促進させる援助を行ないます。
ここで大切なことは、セラピストの役割はクライアントが自ら気づくように援助することであって、決して解釈や共感した内容をクライアントに告げることはしないことです。あくまでも自分自身で自己の問題に気づき、個々人が自分の問題に取り組み克服することを援助するものです。
このように、ゲシュタルト療法は人格が統合性を持ち、自己兼任の能力を確立することを目標とする心理療法です。人格の統合は、依存から脱却して自立する能力を身に付けることでもあります。
2.心の病(神経症と心身症)のメカニズム
――心の問題は身体に現れる――
ゲシュタルト療法では、心の問題を、心だけでなく身体の問題として取り上げます。神経症の原因となっている心的外傷経験に基く情動は身体に蓄積されていると考えるからです。
ゲシュタルト療法と深い関係にある分析家のアレキサンダー・ローエンは、現代人の不健康の根底に「自我と肉体の分裂」があると指摘し、「健康な人の自我は身体と同一視されている。しかし病的な人の自我は身体に確固たる同一視を持っていない」と述べています。
精神分析家のユングは、「西欧人は自己の中の自然を忘れることによって自然から手ひどい仕返しを受けている」と言っています。このユングの言う「自己の中の自然」を感じ取るのは、われわれの自我ではなく、肉体なのです。つまり「自然を忘れて文明は、肉体を忘れた文明である」と言い換えることができます。
自我が肉体から引き裂かれるとき、肉体に内包されている情動(原始的な感情や本能)も自我から引き離されてしまいます。情動を失い、知性のみにかたよっていくゆく現代人の状態に対して「失感情症」という表現が用いられています。知性と情動の分裂が、新進両面での不健康や、非行などの根幹をなすといわれています。
現代人の知性は、情動を、豊かなみずみずしい生命感情へと昇華する力を失い、知性によるフィルターを通らない情動がそのまま突っ走り、異常行動をしばしば引き起こします。
知性と情動の分裂パーソナリティの発生原因は幼児期の親子関係が重要な鍵を握っています。歪んだ父親母親像が、子供たちの頭脳に刻み込まれていきます。
自我と肉体の分裂の傾向は、広く現代人に広まりつつあります。精神病やノイローゼ、心身症、ストレス病、成人病、慢性の身体病の発生や原因、治療のあり方を、心身一如の立場から考え直す必要があります。
カウンセリングのお申込み方法
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4、当日、研究所までお越しください。
5、キャンセル料:2日前までは無料。当日、前日は全額となりますのでご注
意ください。
6、当日、料金をお支払いください。
自分をもっと深く理解して成長していきたい等、個人のさまざまな悩みに対して専門のカウンセラーが解決へのお手伝いをいたします。
●所長カウンセリング 2時間 20000円(税込)
カウンセラー・ゲシュタルト・セラピスト
心理学博士PhD
ゲシュタルト研究所
代表取締役会長 荒川旬美
トラウマ (心の傷とひきこもり)
耐えられないような体験・その痕跡。内的原因(欲動興奮的)と外的原因(侵襲破壊的)がある・・・なんて難しいのでしょう!!
こころの傷は、確実にあります。年齢を重ねるともっとその傷は固くなり、それが「心のよろい」になるのです。
ゲシュタルトセラピーでは勇気を与え、恐れと直面させ自立へと向かうことをセラピストと一緒に行っていきます。21歳のAさんは「子どもの頃、母親に声をかけたとき、母親の鋭い視線にとても怖い思いをしました。・・・うるさいわね!今、アンタのことなんか、かまっていられないのよ!ちょっとだまっててよ」とよく言われました。」といっていました。
子どもは絶望し、母親に捨てられるのではないかと「恐怖」を持ちます。いろいろな恐怖をもつ子どもが増えてきました。それが、「ひきこもり」です。恐怖から避けること、なのです。 この場合での、ゲシュタルトセラピーでは、持っている不安や恐怖に気づきを促し、勇気をだして向かい合い、一緒に解決していきます。その手法は、どこにもなく勇気をもって体験された方のみが健康になれる世界でもあります。勿論、セラピストは援助します。
目と目のふれあい
日ごろセラピーの現場では特に目を注意を払うことに心がけています。感情を込めてゆっくりとアイコンタクトしながら表現するようにします。話をするとき私の目をみるように促します。やがて、一人の人間として反応しその目は明るく焦点が合ってきます。治療がすすみ自分の身体を意識し、感情を感じるようになったとき自然にその目はイキイキと感じられるようになってきます。
どのような「ほほえみ」よりも、目の表情は人の能力や自信、そして健康状態を示すもの。親や教師が子どもの目を「感情をこめてみつめる」ことをこころがけるなら子どもの悲劇はかなり避けられることでしょう。子どもが目の焦点を合わせないようにしているのは自分自身の恐怖や怒りを表現しないように努力しているのです。何故なら、その感情に気づきたくないからです。ありのままの自分に感情を表現すれば、「嫌われ」「愛され無くなる」ことを恐れているのです。子どもは言葉で充分に自分の気持ちを表現できません。子どもを心をしりたいなら、ゆっくりと目と目を触れ合って、話を聴いてください。
人の目が怖くて電車に乗れない若者に尋ねたら、「自分が誰かに見られている」とキョロキョロしていました。「まるで、貴方を見ている人を探しているみたいよ」と告げたら、「僕はもっとみられたいのかもしれない」と自分の欲求に気づいたのです。
人は見られたいという欲求をかなりつよく持っているようです。
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