腸セラピーと糖尿病・・・そして炎症

2017.02.08

コラム

腸セラピーと糖尿病の関係

糖尿病で重要なのは、インスリンの分泌とインスリンを受容する側の問題の二つです。また、臨床的 に重要なのは、筋肉、脂肪組織、肝臓です。

腸セラピー(インテスタージュトリートメント)によって血糖値及びHgA1cが低下することは、施術を追うごとに結果が出てきています。殆どの糖尿病の患者さんの血糖値が遅かろうが、早かろうが低下してきます(個々人により低下する時間が違う・・・)

では腸セラピーで、なぜ血糖値が低下するのでしょう。可能性として考えられるのは、

①運動と同じ働きをするため。(筋肉の重要性)

②自律神経系を介して炎症を抑制することによってインスリン抵抗性が改善する。

③インスリンが分泌されているかもしれない(1型糖尿病と診断される方の血糖値も低下)

以上の3点です。

先ず、の運動を行うことで筋肉量が増大すると、糖を取り込む”容量”が増えることは筋において解糖系とクエン酸回路が活性化すること。加えて、インスリンシグナル伝達機構の糖輸送担体 GLUT4が増加することによってインスリン抵抗性は改善します。このことは様々な論文でも発表されていて信憑性が一番ある理由の一つかと思います。

運動による体脂肪減少効果は、特に内臓脂肪に選択的に現れ、内臓脂 肪由来のTNF- α やレジスチンが減少し、アディポネクチンが増加しインスリン抵 抗性が改善します。もちろん、カロリー調整での食事制限でもダイエットは可能なのですが、主に脂肪よりも筋肉量を減少させることがありイ ンスリン抵抗性の改善にはあまり期待できない可能性があります。一方、運動を継続することで、たとえ体重が減らない状態でもインスリン抵抗性が改善 することがあります。

弊社のインテスタージュ・腸セラピーではこの血糖値及びHgA1cを低下を目標に腸セラピーを行い、加え食事指導ではタンパク質強化により調整していくことでHgA1c値を低下するように調整します。

②は自律神経系を調節することで炎症抑制することでインスリン抵抗性を改善する方法です。これは、弊社の腸セラピーの特徴の一つとなります。※詳しい機序はまたの機会に。

生活習慣病やがんなどの慢性疾患に、炎症性サイトカインや免疫細胞が深く関係していることが明らかにされてきています。炎症性サイトカイン?といきなり専門用語になると抵抗感がでてきますが、重要なのでここでご紹介しておきます。

この炎症性サイトカインが肥満や糖尿病に関係していると発表されています。この炎症には2つあり、急性炎症と慢性炎症があります。ここで注目するのが、私たちの身体の中で作られる内因性の炎症でストレスを受けた細胞から放出される自己由来成分によって起こる「自然炎症」といわれています。

免疫系に関与するものではあるのですが、通常私たちの身体では、ある程度のバランス(ホメオスタシスhomeostatic)と言われる恒常性維持がされています。しかし、何らかの抑制系のブレーキが外れてバランスを欠いてしまうことがあります。例えば、食べ過ぎると脂肪酸が増えます。脂肪酸はマクロファージという炎症性サイトカインを活性化して、細胞のリモデリングを起こします。いい意味では細胞の新陳代謝を促しますが、悪い意味では炎症を起こし最悪の場合は線維化なども起こします。(2)炎症は私たちにとって必要でもあり、悪くもあるのです。ご自分の身体で感じてみてください・・もしかしてオーバーウエイトになった時に、からだに痛みがでてきませんか?・・・それが、慢性炎症の発端です。

さて、それが腸セラピーとどのように関係しているかですが、お腹を支配している自律神経系を調整することで実は炎症を調整することができることに着目しました。

腸セラピーでこの炎症性サイトカイン・マクロファージから分泌するTNFα(tumor necrosis factor)を抑制することが私の実験でわかりました。炎症性サイトカインは他にも数あるのですが、このTNFαに注目した理由は臨床に於いてリウマチの方のRA値が低下することが理由でした。たった、一つの可能性ではありますが、これが原因で血糖値やRA値が低下するのであれば可能性を探る必要はあるとおもいます。

現状サロンで起こっていることは事実です。機序を明確にするのも良いですが今現在痛みに翻弄されている方が目の前にいるので何かお役に立てたらと思っております。

話は元に戻します。

③に関してもですが、サロンで起こっているとしかお伝えできません(笑)。一型の糖尿病とは、インスリンが膵臓から分泌されていない方の病状です。この方々の腸セラピーを行った例ですが、やはり血糖値が低下します。これは、①の働きが大きいとも考えられますが、もしや?とも・・・。

腸にはたくさんの可能性があります。ただし、やみくもに刺激をすればいいというものでもありません。炎症はいい意味で新陳代謝、悪い意味で慢性炎症です。慢性炎症は癌にも通づる場合もあると報告されています。よって、腸セラピーも強度があります。その刺激の度合いの調整が難しいのです。

インテスタージュ腸セラピーでは、自律神経系を介して調整する方法ですが、やはり訓練を受けているセラピストの存在が重要と考えます。勿論、ご自分で調整できる「腸もみ健康法」のご指導もしておりますので一度体験されるのもいいと思います。

ご予約は18時まで:03-3986-2469

(1)Suganami,T,:Arterioscler,Throm .Vasc.Biol.,25:2062-2068,2005

(2)Suganami,T.&Ogawa,Y,:J.Leukoc.Biol.,88:33-39,2010

 

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